鍼灸治療について ~なぜ鍼灸なのか~

02本当に「この仔のため」の治療ですか?

このような飼い主さんがいらっしゃいました。

大切なわんちゃんが目の前で歩けなくなってゆく。
薬は増え続ける一方だが快方に向かっている様子は一向になく、それならばいっそのことステロイドを減らしてくださいとお願いしても「減らせません」と主治医から言われてしまう…

なぜこのようなことになってしまったのでしょう。
それは、わんちゃんの受けていた検査の内容に問題があったからです。

このわんちゃんが、医師から大量の薬を与えられた後で何の目的で検査されていたかといえば、「獣医師が処方した薬の副作用が出ていないかどうか」という、その一点だけだったのです。

検査の結果、出てきた数値が悪かったからといってステロイドが減ることはありません。
だって、それに取って代わる「新しい治療法」を、その先生は持っていないのですから。
ステロイドをこのままダラダラ投与してもどうにもならない、そのことだって承知していたはずなのです。

結果、飼い主さんは「一体私は何をしているんだろう…」という袋小路に入り込んでしまいました。

もちろんこのような方法を採る先生ばかりではないですし、言うまでもなく、他の先生のやり方全般を否定しているわけでもありません。

ここで私が申し上げたいのは、
「医療行為とは、飼い主とワンコがともに幸福になれる目的があって初めて行われるものでなければならない」
ということなのです。
決して、医師が「何かをやった」という証拠を残すためだけに行われるものであってはなりません。

しかも、この方は毎月10万円以上ものお薬代を負担していました。
何の効果も得られないままに…

これでは、あんまりでしょう。

鍼灸治療の値段だって、決して「安い」とは言えません。
しかし、それに見合っただけの「力」があると信じています。

今苦しんでいる「この仔」に夢を与えてあげたい。
夢とは、病気が治る確かな実感のこと。

鍼灸治療ならば、難病動物を抱えた何十万、何百万といる飼い主さんの、一人一人の夢を実現することが可能であると、私は確信しています。

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